こんにちはプロゴルファーの宮下芳雄です。
今回は「アプローチの打ち方」をテーマに記事をお届けします。本記事の目次は下記の通りです。
【本記事の目次】
⒈アプローチショットの基礎知識
1-1. アプローチショットとは?
1-2. アプローチショットの重要性
⒉アプローチショットのクラブ選択
2-1. クラブ選択の基本
2-2. ウェッジの使い分け
⒊アプローチショットの打ち方
3-1. 構え方
3-2. クラブの振り方
3-3. ボールの位置
⒋アプローチショットの戦略
4-1. ピンの位置に合わせた戦略
4-2. ラフからの打ち方
⒌アプローチショットの練習方法
5-1. 素振りでフォーム作り
5-2. 左足1本でボールを打つ
5-3. 左右片手でボールを打つ
⒍アプローチショットのよくあるミスと改善方法
6-1. ダフり、トップの直し方
6-2. 距離感の合わせ方
6-3. シャンクの直し方
⒎アプローチショットのメンタル
7-1. プレッシャーに負けないコツ
7-2. ミスした後の対応方法
⒏アプローチショットに関するよくある質問
8-1. アプローチショットのFAQ集
8-2. よくある間違いと正しい知識の解説
1-1. アプローチショットとは?
アプローチショットとは、ショットの種類の一つでフェアウェイやラフからグリーンに向けてボールを打つショットのことです。
使うクラブは、一般的に8番からAW、SWなどシャフトが短くてロフト角が多いアイアンを使います。
1-2. アプローチショットの重要性
アプローチショットが安定するとスコアに大きな影響を与えるのでゴルフをするうえでとても重要なショットの一つです。
そんなこともあり、プロゴルファーやゴルフ上級者はアプローチショットを長時間練習します。
2-1. クラブ選択の基本
結論を言ってしまうと花道などの平らな場所では、8番アイアンや9番アイアンを使いボールを転がす打ち方をしましょう。
その理由は、花道などの平らな場所では、ボールを上げる必要がないからです。
さらにロフト角が少ない8番や9番アイアンを使った打ち方はダフリやトップのミスが出にくいので初心者ゴルファーには、とくにオススメです。
反対にバンカー越え、砲台グリーンなどの状況ではAWやSWを使いましょう。
なぜならボールを高く上げる打ち方をしないと打ったボールがバンカーに入ってしまったり、グリーンに乗らなくなってしまうからです。
そんなこともありボールが止まっている状況によってクラブ選択をするのが重要なのです。
2-2. ウェッジの使い分け
ずばり言ってしまうと打ったボールをグリーン上で止めたいときにはSWを選びましょう。
なぜならSWはロフト角が56〜58度もあり打ったボールが高く上がり、スピンも掛かりやすいからです。
反対にボールを転がして旗に寄せるイメージでアプローチをしたい人はAWを使いましょう。
その理由は、AWはSWよりロフト角が少なくてボールが上がりにくく、ロフト角も少ないのでスピンも掛かりにくく転がるからです。
そんなこともありゴルファー自身がイメージする球筋によりSWとAWを使い分けてほしいです。
※SW(サンドウェッジ)、AW(アプローチウェッジ)
3-1. 構え方
構え方については、2つのことに気をつけましょう。
一つ目は左足体重で構えてください。
具体的には左足6、右足4に体重配分が基本です。
左足に6割体重を乗せることにより左足に軸ができて、結果として軸がズレなくなりダフリ、トップのミスが出にくくなります。
くわえて膝を曲げて重心を下げましょう。
重心を下げることによりトップのミスを予防することができます。
3-2. クラブの振り方
ずばり言ってしまうとインサイドイン軌道でクラブを振りましょう。
その理由は、ゴルフは体を中心にして腕やクラブを丸く弧を描くように振るスポーツだからです。
具体的には、バックスイングで少しだけインサイドにクラブをあげて、フォロースルーで目標より左へ低くクラブを振り抜くイメージでOKです。
3-3. ボールの位置
ボール位置は、スタンスの真ん中に置きましょう。
これによりストロークの最下点にボールを置くことになり、ダフリやトップのミスを少なくすることができます。
4-1. ピンの位置に合わせた戦略
結論を言ってしまうとピンの位置によりウェッジを使い分けましょう。
ボールからピンの位置が近いときは、高いボールでスピンの効いたアプローチショットを打ちましょう。
具体的にはSWを使って下さい。
アドレスで少しフェースを開き、さらにアウトサイドイン軌道でクラブを振っていきましょう。
反対にボールからピンの位置が遠いときはAWやPWを使いましょう。
もともとAWやPWはクラブのロフト角が少ないので中弾道で、スピン量が少ないアプローチショットを打つことができます。
そんなこともありピンの位置でSW、AW、PWを使い分ける戦略を立ててほしいです。
4-2. ラフからの打ち方
ラフからのアプローチショットは、ボールが止まっている状況に応じて打ち方を変えましょう。
具体的には、ボールがラフに浮いている状況とボールがラフに沈んでいる状況の2パターンです。
この後、その状況に合わせた打ち方を順序立てて説明します。
・ボールがラフに浮いている状況
まずラフに浮いているボールの高さと同じ高さにクラブヘッドを浮かせて構えます。
そのまま、いつも通りの打ち方でボールを打つだけです。
ボールがラフに浮いている状況はヘッドを浮かせて、いつも通りにクラブを振るだけなのでとても簡単です。
・ボールがラフに沈んでいる状況
結論を先に言ってしまうとクラブヘッドをボールへ向けて打ち込みを強くしましょう。
具体的には、通常より早目にコックを入れたり、強いアウトサイドイン軌道でクラブを振ってください。
これにより芝生に深く沈んでいるボールでも高くボールを上げることができるようになります。
5-1. 素振りでフォーム作り
ずばり言ってしまうと素振りでアプローチのフォーム作りをしましょう。具体的には2つです。
・バックスイングに特化した素振り
バックスイングだけの素振りをしましょう。
注意する点はインサイドへ上げ過ぎていないかをチェックしましょう。
その理由は、8割のゴルファーが過剰にインサイドへクラブを上げているからです。
少し比喩的な言い方になりますがクラブを直線的に上げる感じでOKです。
・フォロースルーに特化した素振り
バックスイングをしないでフォロースルーだけの素振りをしましょう。
注意する点は目標より左へ低くクラブを振り抜くことです。
なぜかと言うと多くのアマチュアゴルファーが目標より右へクラブを振ってしまい、結果としてすくい打ちになっていることが多いからです。
少し比喩的な言い方になりますがカット軌道でクラブを振る感じでOKです。
この2つの素振りと打球を交互に練習することにより正しいフォーム作りができます。
結果としてミスが少ないアプローチショットが打てるはずです。
5-2. 左足1本でボールを打つ
右足を地面から上げて左足1本で立ち、その状態のままでボールを打ちましょう。
すくい打ちや軸が右へ傾きやすい人は、上げている右足が地面につきやすくなります。
最初は難しく感じますが5分くらい練習を続けると誰でも簡単に左足1本でボールを打つことができます。
左足1本で立てるようになったら通常の構え方での打球と左足1本の打球を交互にやってみましょう。
結果的に軸がズレなくなり安定した打ち方ができるようになります。
5-3. 左右片手でボールを打つ
左右片手でボールを打ちましょう。
これによりクラブの重さを感じられるようになります。
言葉を言い換えるとクラブの重さを使った打ち方ができるようになります。
骨盤の回転を使ってクラブを振れると手打ちを抑制することができるようになります。
6-1. ダフり、トップの直し方
ダフリについては、2つのことを意識しましょう。
まず一つ目は、右足体重でクラブを振っていないかチェックしてください。
なぜなら軸が右へズレてしまうとボールの手前を打ちやすくなるからです。
対処法は、左足1本で立ち、反対の上げている右足を地面につけないように素振りをすると直ります。
二つ目は、アーリーリリースに気をつけることです。
ちなみにアーリーリリースとは、トップで出来たコックが切り返しで早くほどけてしまう悪い動作のことです。
コックが早くほどけてしまうと、ダフりやすくなります。
対処法はバックスイングで少し早くコックを入れたり、骨盤の回転からダウンスイングをするとコックがほどけにくくなります。
6-2. 距離感の合わせ方
距離感を分解すると「振り幅」「スピード」の2つに分けることができます。
ゴルフ経験が少ないゴルフ初心者は振り幅を重視して距離感の練習をしましょう。
そして中級者以上のゴルフ経験がある方は振り幅にくわえてクラブを振るスピードも意識すると距離感の精度が上がります。
具体的に目標に対してショートした場合は、振り幅を大きくすることに加えてクラブを速く振ることも意識してください。
逆にオーバーしてしまった場合は、振り幅を小さくし、さらにクラブを振るスピードも遅くすると距離感が整ってきます。
アプローチをした後の結果を踏まえて「振り幅」「スピード」を改善して距離感を合わせて下さい。
6-3. シャンクの直し方
シンプルにアドレスでボールから離れて構えましょう。
さらにフェースの先端にボールをセットすることも重要です。
くわえてフェースの先端でインパクトするイメージも意識したいですね。
そしてクラブを振る動作でシャンクを直すには2つのことを意識しましょう。
まず一つ目は右肩が前に出ないようにしたいですね。
対処法は右肩を前でなくて真下におろすように意識してください。
二つ目は右太もも、右膝を前に出さないようにもしましょう。
具体的にはダウンスイングで右太ももを左へ捻るようにして下さい。
この二つを意識することによりインパクトで体がボールに近づかなくなりシャンクを予防することができます。
7-1. プレッシャーに負けないコツ
ずばり言ってしまうと「集中力」を高めましょう。
集中力を高めるには、小さい物を凝視すると良いです。
具体的には、ゴルフボールの印字を5秒以上見て下さい。
7-2. ミスした後の対応方法
結論を言ってしまうとミスした後は3つのことを行動しましょう。
①ミスをした後、すぐに次のプレイをしないで「深呼吸」「素振りをする」などで心を落ち着かせる。
②クラブを替えてアプローチをする(SW→AW、AW→9番アイアン)
③ポジティブシンキング(ダフったけどグリーンには乗っている、トップしたけど大きなミスではない)の思考をする。
いきなりぶっつけ本番では上手くいかないので、一度練習場などでリハーサルをしてから実践ラウンドで試してみて下さい。
8-1. アプローチショットのFAQ集
Q1. アプローチショットでは、どのクラブを使えば良いですか?
A1. アプローチショットでは一般的にはウェッジやショートアイアンを使います。
具体的には、花道や平らな場所では8番や9番アイアンが良いですね。
バンカー越えや砲台グリーンでは、サンドウェッジ、アプローチウェッジなどを使いましょう。
Q2. アプローチショットの距離感を安定させるにはどうしたら良いですか?
A2. 距離のコントロールを向上させるには、距離に合った振り幅とクラブを振るスピードが重要です。
さらに実際の芝生から繰り返しの打球練習が上達の近道です。
くわえてバックスイングとフォロースルーの振り幅を左右対称にすることも安定感を高めるにはとても大切です。
Q3. アプローチショットの失敗はどんなミスが多いですか?
アプローチショットで多いミスは、トップやダフりです。
さらにシャンク(クラブのネック部分で打ってしまうミスショットのこと)も多くでるミスの一つです。
8-2. よくある間違いと正しい知識の解説
よくある間違い①アプローチショットは、ドライバーやアイアンと同じようにスイングすれば良いと思っている。
アプローチショットは、飛距離を必要としないショットなので体重移動はしません。
さらに振り幅とクラブを振るスピードで距離感をコントロールするショットです。
そんなこともありアプローチショットはドライバーやアイアンと同じようにスイングとは少し違うのです。
よくある間違い②アプローチショットは正確性が重要であり、力任せに勝つよりもコントロールとタッチが求められます。
正確な距離コントロールとクラブの選択が成功につながります。
よくある間違い③グリーン周りのライ(ボール止まっている状況)によってアプローチショットの打ち方を変えない。
ボール止まっている状況によって(ラフ、フェアウェイ、傾斜、裸地)などによってアプローチの打ち方が変わります。
状況に合わせてスイングやクラブを変えることで、ボールの飛び方や距離感をコントロールできます。
結果として安定したアプローチショットを打つことができるのです。
今回は「アプローチの打ち方」をテーマに記事をお届けしました。
アプローチショットは芝生の上で練習をしないと本質的には上手くなれません。
なぜならインドアや練習場の環境とゴルフ場との差があまりに違うからです。
アプローチショットが苦手な人や本気でアプローチショットが上手くなりたい方は、ぜひJGMオンコレ(コースレッスン)で芝生からアプローチ練習をしましょう。
間違いなくゴルフ上達の近道になってくれるはずです。
ではまた違う記事でお会いしましょう。
Have a nice golf!
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