こんにちは宮下芳雄です。
今回はクラブセッティングについての記事を、「宮下流」を銘打ってテキストを書いてみました。
ではご覧ください!
まず、ぶっちゃける前に番手間の飛距離の差について説明をさせてください。
みなさんは番手と番手の飛距離は何ヤードぐらいの差をイメージしていますか?
10ヤードくらいをイメージしている方が一番多いんじゃないかと思います。
それを踏まえて、みなさんに、あらためて思い起こしてほしいことがあります。
それはゴルフクラブの本数はルールで最大14本と定められていること!
300ヤード以上ドライバーで飛ばすPGAツアーの選手も、ドライバーの平均飛距離が150ヤード前後の女性も、使用できる本数は14本と決められています。
ちなみに平均的なPGAツアー選手の14本のクラブ番手別の飛距離は下記のような感じです。
<平均的PGAツアー選手>
1W 300ヤード
3W 270
5W 250
3UT 235
4I 215
5I 200
6I 185
7I 170
8I 155
9I 140
PW 125
AW 110(52度)
SW 95(58度)
番手間の飛距離はおおよそ15~20ヤードくらいですね!
飛距離によって番手間の距離が違う、これによってクラブセッティングにも違いが出る!
そして平均的な女性ゴルファーになると番手間の飛距離が違ってきます。
だいたい下のような感じになります。
<平均的女性ゴルファー>
1W 150ヤード
3W 135
5W 130
7W 125
5UT 120
6UT 115
7I 100
8I 95
9I 90
PW 80
AW 70
SW 50
1Wと3W、PW・AW・SWこそ飛距離の差が15ヤード以上ありますが他の番手間は5ヤードくらいの差しかありません。
5ヤードと言えば、芯を外したらすぐに変わってしまいます。
よく女性が番手が変わっても飛距離が変わらないと感じる原因が、じつはここにあるのです。
ちなみに私の番手間の飛距離の差はこんな感じです。
<宮下芳雄>
1W 260ヤード
3W 235
5W 215
4I 190
5I 180
6I 170
7I 160
8I 150
9I 135
PW 125
AW 110(50度)
AW 95(54度)
SW 75(58度)
おおよそ番手間は10ヤードの飛距離の差をイメージしています。
これを見ていただけると分かるのですが、ゴルファー個々の飛距離によって各番手間の飛距離が変わってくるのです。
つまり飛距離が出るゴルファーほどクラブ間の飛距離は長くなり、飛距離が出ないゴルファーは番手間の飛距離の差が小さくなるのです。
具体的に、PGAツアー選手や飛距離が出るゴルファーは番手間飛距離が15~20ヤードくらいになります。
反対に飛距離があまり出ない、女性や男性シニアゴルファーさんは番手間の飛距離の差が5~10ヤードくらいと言われています。
飛距離が出ないゴルファーさんは番手間の飛距離の差が少なくなり、結果として3Wで打っても5Wで打っても飛距離の差が出にくくなるのです。
そうなってくると「14本もいらないのか?」との疑問が湧いてきますよね!
じつはそんなことはありません!
ではそんな方へのクラブセッティングの提案を私から4つ紹介します。
①同じ距離を打つ番手でもボールが上がるクラブと上がらないクラブを入れる。
例えば女子プロの中には同じ飛距離の7Wと4UTを入れている選手がいます。
平らな場所やアゲインストでは4UTを使い左足下がり傾斜やラフからは7Wを使うのです。
②同じ飛距離でもスライスしやすいクラブとフックしやすいクラブを入れる。
フィル・ミケルソンがマスターズトーナメントを優勝した際、ドローをかけやすいドライバーとフェードが打ちやすいドライバーの合計2本のドライバーを入れて話題になったことがあります。
これはゴルフコーチのデイプ・ペルツ氏がミケルソンにサンドウェッジを抜いて、ドライバ-を2本入れるようアドバイスをしたからだそうです。
結果としてこのことがマスターズ優勝に大きく貢献したと言われています。
③アプローチ用のクラブを入れる(チッパーなど)
アプローチショットを極端に苦手にしているゴルファーさんにとっては、とても良いクラブセッティングです。
パターと同じ打ち方をすればオートマチックにボールを上げることができるのです。
横峯さくら選手が練習ラウンドでチッパーを使用して話題になったことがありました。
④アプローチ用のSWとバンカー用のSWを2本入れる。
とくにバンカーショットを苦手にしているゴルファーにとって、バンカー用のSWを使うと安心感を持ってバンカーショットを打つことができます。
仮に打ち方が悪かったとしても、バンカー用のSWがそのミスを最小限に抑えてくれるはずです。
クラブセッティングには飛距離をカバーするだけではなく、ゴルファーの苦手をリカバリーしてくれるクラブセッティングもあるのです。
みなさんも同じ飛距離が出る番手でそのクラブの性能や特性の違うクラブセッティングをしてみても面白いと思います。
ではまた次回です。